長崎が舞台となった最古のアニメ作品と言えるのではないでしょうか?
「センチメンタルジャーニー」
アニメの放送は1998年4~7月
原作は、同年に発売されたゲーム「センチメンタルグラフィティ」(1998年1月発売)
日本の12の都市に住む12人の女の子が主人公の本作。
1話ごとに舞台と登場人物が変わる1話完結型の作品で、各話主人公をはじめとした人物達の物語を掘り下げて描いていくスタイル。
「シスター・プリンセスRePure」のキャラクターズに近いかな?
思案橋電停や諏訪神社、眼鏡橋などの有名スポットから、住宅街の細い路地まで忠実に描かれており、緻密なロケハンが行われた事が伺えます。
「センチメンタルジャーニー 長崎」で検索すると、作品ファンの聖地巡礼記事がいくつか確認出来ました。
先駆者の方々の記事を参考にしつつ、26年越しの聖地巡礼を行ってきたのでご紹介致します。
※この記事では、舞台探訪で撮影した写真との比較・検証のため、アニメ作品の画像を引用させていただいております。
これら画像の著作権は、サンライズに帰属していることを明示させていただきます。
探訪日:2024年7月13,15日
思案橋電停付近
作中冒頭に登場する思案橋駅
正直このシーンのカットはどれも一致度低いですね…
歩道橋も存在しません。
思案橋駅から数百メートル離れた場所にある中央橋付近にはかつてX型の歩道橋がありましたが、駅から見える位置にはありませんでした。(その歩道橋は2007年に撤去されています)
他のカットも一致しているとは言えず。
アングルだけ合わせて撮ってます。
1998年当時の思案橋は作中に近い感じだったんだろうか?
西海橋まで往復でと聞き、怪しむタクシー運転手に「金ならある!」と言い放つ晶。
このカットには注目すべき点が。
作中カット左上に『八銀行』の文字が見えますが、これは間違いなく当時の「十八銀行思案橋支店」の看板だと思われます。
今では十八親和銀行に。
眼鏡橋
スポーツ用品店で買い物をした後、友人2人と眼鏡橋の近くでちりんちりんアイスを食べる晶
眼鏡橋の描写は気合入ってますね
少なくとも現在の建物とは一致せず。
放送当時の建物はどうだったんでしょうね。
活水女子大学横の路地
晶が坂の上から長崎の街を見下ろすシーン
オランダ坂から東山手甲十三番館方向へ坂を上った先にあるポイント。
晶が座っている石柱も2本ちゃんと描かれています。(座り心地悪そう…)
作中では坂の先が左にカーブしていますが、実際は右に曲がっています。
それで言うと、坂を降りた先にあるこの路地の方が近い気も…
2つのポイントを融合したような描写になっていますね。
階段の描写は違いますね
坂の中腹辺りの段差は作中の描写に近いです。
オランダ坂
オランダ坂から梅香崎中学校を見下ろすカット。
晶が通っていた中学校のモデルはここですね。
校舎もほぼ改変無しで描かれています。
差分カット
このカットは別の場所かも…
諏訪神社
諏訪神社で願い事をする晶
拝殿の前からは、作中のような街の眺望は望めません…
門に近づくと作中の描写に近い風景が。
ちゃんと見ると山の稜線もかなり似せて描かれてますね。
あまり似てないかも
浜屋前
晶が友人たちと買い物をしているシーン
この看板は間違いなく長崎の有名百貨店「浜屋」の看板を文字ったものでしょう。
看板の間から見える金色の柱の描写も一致しているように見えます。
(参考)ちゃんぽん屋の看板
一瞬映るちゃんぽん屋の看板
私がピンと来たのは、江戸町にある有名店「江戸びし」さんの看板。
モチーフになっている可能性はあるかと(あくまで参考までに)
中新町の三叉路
晶が町を彷徨い歩くシーンで登場した三叉路
中新町にある三叉路がモデルとなっています。
が、
なんと手前の家が無くなっていました…
2017年時点のストリートビューでは確認出来るので、取り壊されたのはここ数年かと。
仕方ないことですが、もっと早く訪れるべきだったと後悔…
長崎の街並み(俯瞰)
作中で描かれている長崎の街並み。
アングル的に、グラバースカイロードの頂上付近(垂直エレベーターを上がって直ぐの場所)から見た風景ではないかと。
水辺の森公園が出来る前の長崎の風景が描かれています。
西海橋
作中序盤に晶がバイオリンを投げ捨てたのはこの橋です。
橋の南側(長崎市寄り)から撮影
橋は歩行可能ですが、歩道のスペースが狭く、通行量もかなり多い為注意が必要です。
作中と同じアングルで撮るにはドローンが必要ですね。
上の写真は「西海の丘展望台」から撮ったもの。
正面に見えているのは、2006年に開通した「新西海橋」
放送当時には無かった橋です。
助走をつけてバイオリンを投げ込む晶
こちらは新西海橋の歩道から撮った1枚
タクシーで長崎市内へ戻る晶
往復で3万円くらいかな…
観光バスが映るカットがありますが、
西海橋の近くにはこのようなお土産売り場があり、観光バスも停車できるようになっています。
当時は賑わってたんですかね…
国道206号 海沿いの道
晶がタクシーで西海橋へ向かう途中のシーン
海沿いの道路が描かれていますが、モチーフがあるとすれば、国道206号が海沿いを通るこの辺りではないかと。(山口歯科医院の近く)
以上!
中新町の三叉路の家が無くなっていたのは本当にショックでした…
未特定カットとしてはこちらの水路も特定したい!
この描き方は絶対ロケハンしてると思うんですよね…
直前の三叉路のカットが忠実に描かれているので尚更そう思います。
時間をかけて探しましたが特定には至っていません。
また、センチメンタルジャーニーの聖地巡礼は長崎だけでは終わりません!
12都市全て訪問する予定なので、今後の巡礼記事もご期待ください。
随時アップしていきます。